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PROFILE

1990年より、日本、アメリカ、香港、韓国の4カ国にて人材ビジネスに従事。これまでの海外生活と国際間の人材採用、就職・転職のお手伝いをしてきた経験を通じて、現在、海外で活躍する / したい和食料理人をサポートするキャリアサービス『FindChef』を展開中。韓国には子会社を設立し、レストランを含む海外進出のコンサルティングも行っている。

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ご家族がいらっしゃる料理人の海外就職 ‐2‐
 前回は、ご家族がいらっしゃる料理人が日本にご家族を残し、ご自身だけが単身で渡航する場合について書きました。

 今回は、ご家族をお連れになり、現地にて一緒に生活する場合について考えてみたいと思います。

 ご家族は奥様だけなのか、それともお子様がいらっしゃるのかによって、国や都市選びが大き異なってくることを頭に入れておいていただきたいと思います。


 ①まず、奥様だけの場合

 自分は仕事に出てしまい、仕事柄、帰宅時間も遅くなります。その間、不慣れな海外で奥様は一人ということになります。奥様が海外生活経験や語学力があったり、積極的に現地に入っていくような活発且つ行動的な性格であれば良いのですが、そうでない場合、奥様が精神的にまいってしまい、帰国を余儀なくされるということは、起こり得ることです。

 そのようなことが懸念される場合、まずは比較的日本人が多く住む都市等をお考えになるのも一つの選択かもしれません。

 もしその都市、国がご希望と違う場合は、数年後にご希望の都市、国へのご転職をお考えになるのが良いのかもしれません。


 ②お子様をお連れになる場合

 ポイントは、お子様の年齢です。学校に行く年齢になっているかどうかです。海外に出た場合の学校選択は、現地校、インターナショナルスクール、日本人学校となるわけですが、学校に行く前の年齢から海外に一緒に連れて行ってしまう場合は選択ができますが、ある程度大きくなってからですと、いきなり現地校やインターナショナルに入れることはかなり難しくなりますから、必然的に日本人学校となりますね。このように考えると日本人学校に通える街以外の選択肢はなくなくなるわけです。


 さらに申し上げれば、上記①、②ともに住環境や治安面は気になるところかと思います。また現地の医療の体制もですね。この辺りは前提となると思います。

ご家族がいらっしゃる料理人の海外就職 ‐1‐
 ご家族がいらっしゃる料理人の海外就職を考えた場合、自身のキャリアや仕事内容等以外にも考えなければならないことがたくさんでてきますね。

 以下の2つのケースについて考えてみましょう!
  ① 日本にご家族を残し、ご自身だけが単身で渡航する場合
  ② ご家族も一緒にお連れになり、現地にて一緒に生活する場合

 まず今回は、上記①のケース。

 ご家族の居住は日本であるわけですから、ご家族は毎月の生活費として、ある一定の円が必要になるということになります。一方、ご自身は海外で働き、現地で生活するわけですから、自分の生活費としてはもちろん現地通貨が必要となります。
給与は、雇用主によっては円建てでの給与設定をしていただける場合もありますが、それはごく稀で、多くは現地通貨で給与をいただくこととなります。

 つまり、海外での仕事探しをする場合の準備段階として、次のようなことを考えながら、ご家族と話し合い、ある程度のイメージを持った上で、希望国(都市)や応募する案件を決めていくべきということです。

  ● ご家族が日本で生活するのに毎月いくらの日本円が必要か?

  ● 自分は現地でどのような生活を望むか?をイメージした上で、
   現地の物価水準はどれぐらいか?の情報収集をし、現地で生活
   するのに毎月いくらぐらいの現地通貨が必要か?

  ● 現在、円と現地通貨の為替レートはどれぐらいか?

 上記から、実際に現地通貨でいくらの給与をもらえれば、日本のご家族の生活、自分の現地での生活が成り立つのか?が明確になると思います。

 このように考えると、いくら自分がやりた仕事、行きたい国(都市)であったとしても、募集の給与金額を見ただけで、必然的に自分が応募すべき案件かどうかの判断はできるはずです。

 ただし、ご存じの通り、今は非常に円が強い状況です。月額の税引き後の給与が3,000 US$ドルと仮定した場合、1US$=120円の時代なら360,000円になりましたが、今は80円を切っている状態ですから、1US$=80円としても240,000円にしかなりません。それでも、雇用主としては同じだけの給与を支払っているわけです。

 ご家族を日本に残して自身が単身海外に出ようとする方々は、今は結構出にくい状況であると言えます。それでも海外就職を希望するのであれば、ある程度ご家族に理解を求め、日本での生活費の送金金額を多少低く抑えるようにするか、それなりに高い給与を稼ぐ必要があるということになります。心しておきましょう!


海外の方が稼げるのか? - 1 -
 日本国内は、外食の2極化が進んでいると言われています。特に地方の高級店にお勤めの料理人の皆さんは、少しずつ日本国内でのご活躍の場が小さくなってきてしまっているのではないでしょうか?

 であるならば、海外に出てみよう!チャレンジしてみよう!とお考えになる方も増えているように思います。

 ぼんやりと一度は海外で働いてみたいとお考えになっている方々からの相談を数多く受けますが、それほど海外就業に関する情報をお持ちでない方が圧倒的です。

 海外に出てみたい理由としては、「これまで培ってきた和食の調理技術を伝えたい」「真の和食を海外で広めたい」という方がいらっしゃる一方、「海外は給与が高いんですよね。」「海外の方が稼げるんですよね。」と給与面に注目している方も相当数いらっしゃいます。

 海外の方が稼げるか?

 私が今お答えするなら、「決してそんなことはないでしょう」ということになります。

 もちろん、大幅に給与UPに成功している方々は多いです。ただ、そうでない方々もたくさんいらっしゃることも覚えておいていただきたい。

 世界には、和食であっても現地の料理人やアジアからの料理人でOKというレストランもたくさんあります。日本人が調理する和食と外国人が調理する和食の違いをオーナーが理解できないことももちろんあります。

 それだけ和食が世界で市民権を得ているということなのでしょう。和食は日本人が作るものだけではなくなっているということですよね。

 寿司職人として長いキャリアがあるというだけで、海外で高い給与が取れるというのは、今や過去のものとなったぐらいの感覚で考え方が良いかもしれません。

 では、どうするか?を突っ込んで考えていってほしいですね。



海外就職におけるシニアの国選び
 仕事柄、60代の料理人の方々からも多くの海外就職のご相談を受けます。「まだまだ元気で働けるので・・・」「これまで培ってきた日本料理の技術を若手に指導したい」「真の和食を世界に広めたい」などなど、その動機はさまざまです。

 ただ、50代までの方々の仕事探しでは考えなくてもよいようなことも考えていかなければならないことがあります。その一つに就労ビザの取得が挙げられます。

 世界には、いかに調理技術が高い方であったとしても、年齢が60代というだけで就労ビザの発給が許可されない国があるということを頭の片隅に置いておいていただいた方が良いかもしれません。たとえ雇用主(レストランオーナー)が採用したいと言ってもです。

 この点は、就業国を選ぶ際、注意した方が良いかもしれません。

 あくまで私個人の見解ですが、これは各国々の平均寿命とも関係があるのではないかと思っています。

 日本は、ご存じのとおり、世界一の長寿国です。そのため、いまや60代で元気に働くのは、何の不思議もありません。

 では、世界はどうでしょう?日本が世界一の長寿国ということは、海外に出たら日本よりも平均寿命が長い国はないということです。

 そんなことはわかっている!と怒られそうですが、世界には平均寿命が60歳に達していない国もあり、そのような国の場合を考えてみるとどうでしょう?60歳以上というだけで、就労ビザを発給しないという理由がすんなり理解できるのではないでしょうか?

 WEB上で世界の平均寿命の順位が出ているページを見つけました。国連の世界の人口推計です。全世界の平均寿命は67.6歳、日本は同82.7歳です。2位は香港で82.2歳、3位はスイスの81.1歳でした。平均寿命が短いのは、194位 ザンビア45.2歳、195位 ジンバブエ44.1歳、196位 アフガニスタン43.8歳です。さすがにこの下位3か国あたりに日本人の和食料理人が行くことはあまりないとは思いますが、日本とアフガニスタンの間には、平均寿命が60代~70代前半という国がたくさんあるわけです。

 私もすべての国に行っているわけではありませんが、このように考えてみるとこれらの国では、60代はもう働かないという感覚であるかもしれません。

 シニアの料理人の場合、対象国の平均寿命も就労ビザ取得の難易度をはかる一つのチェックポイントとして、意識しても良い数値かもしれません。

希望国の失業率にも注目を!
前回、ビザを考える際、その国の政治の動きも追いかけてみては?と書きましたが、「失業率」にも注目してみてはどうかと思います。

普段、皆さんは新聞やテレビ等で失業率が上がった、下がったといった記事やニュースを目にしても、それほど気にしてはいないと思います。ましてや海外の失業率となると尚のことそうでしょう。

ただ、海外で就業している方々、これから海外に出て行きたいという料理人の皆さんは、希望国の失業率も見ておいて損はない、追いかけて欲しいデータです。

基本的に失業率が高い国は、外国人に対してのビザ発給が厳しいと考えて良いでしょう。

今、ユーロ圏の平均失業率は10.8%、スペインに至っては2月の失業率が23.6%にもなっているようです。中でも若年層の失業率は南欧の多くの国で高くなっており、スペインでは同50.5%、信じられないかもしれませんが二人に1人は失業状態ということになります。

日本人の料理人に労働ビザを発給するということは、自国民の雇用を一つ失うということを意味します。国としては、当然自国民の雇用を優先するわけですから、その仕事は自国民ではどうやってもできないのか?ということを見ていくということです。失業率が高ければ、さらにこれを厳しくチェックをしていくということになるわけですね。

 私がご相談をお受けしている料理人の皆さんからは、他ルートで「この国に決まった」「あの国行きます」といった報告をお受けしますが、ビザは大丈夫かなあ・・・と思うことがよくあります。失業率が高い国だと特に心配になります。

 採用内定とビザ取得は全くの別ものです。実際に雇用主からオファーが出て、行っては見たもののビザが取得できずに帰国したという話はかなりあります。

 失業率が高い国の場合、オーナーからオファーが出て採用が決定しても安心せず、ビザが取得できるまでは慎重に進めてほしいものです。


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