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PROFILE

1990年より、日本、アメリカ、香港、韓国の4カ国にて人材ビジネスに従事。これまでの海外生活と国際間の人材採用、就職・転職のお手伝いをしてきた経験を通じて、現在、海外で活躍する / したい和食料理人をサポートするキャリアサービス『FindChef』を展開中。韓国には子会社を設立し、レストランを含む海外進出のコンサルティングも行っている。

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海外の方が稼げるのか? - 1 -
 日本国内は、外食の2極化が進んでいると言われています。特に地方の高級店にお勤めの料理人の皆さんは、少しずつ日本国内でのご活躍の場が小さくなってきてしまっているのではないでしょうか?

 であるならば、海外に出てみよう!チャレンジしてみよう!とお考えになる方も増えているように思います。

 ぼんやりと一度は海外で働いてみたいとお考えになっている方々からの相談を数多く受けますが、それほど海外就業に関する情報をお持ちでない方が圧倒的です。

 海外に出てみたい理由としては、「これまで培ってきた和食の調理技術を伝えたい」「真の和食を海外で広めたい」という方がいらっしゃる一方、「海外は給与が高いんですよね。」「海外の方が稼げるんですよね。」と給与面に注目している方も相当数いらっしゃいます。

 海外の方が稼げるか?

 私が今お答えするなら、「決してそんなことはないでしょう」ということになります。

 もちろん、大幅に給与UPに成功している方々は多いです。ただ、そうでない方々もたくさんいらっしゃることも覚えておいていただきたい。

 世界には、和食であっても現地の料理人やアジアからの料理人でOKというレストランもたくさんあります。日本人が調理する和食と外国人が調理する和食の違いをオーナーが理解できないことももちろんあります。

 それだけ和食が世界で市民権を得ているということなのでしょう。和食は日本人が作るものだけではなくなっているということですよね。

 寿司職人として長いキャリアがあるというだけで、海外で高い給与が取れるというのは、今や過去のものとなったぐらいの感覚で考え方が良いかもしれません。

 では、どうするか?を突っ込んで考えていってほしいですね。



海外就職におけるシニアの国選び
 仕事柄、60代の料理人の方々からも多くの海外就職のご相談を受けます。「まだまだ元気で働けるので・・・」「これまで培ってきた日本料理の技術を若手に指導したい」「真の和食を世界に広めたい」などなど、その動機はさまざまです。

 ただ、50代までの方々の仕事探しでは考えなくてもよいようなことも考えていかなければならないことがあります。その一つに就労ビザの取得が挙げられます。

 世界には、いかに調理技術が高い方であったとしても、年齢が60代というだけで就労ビザの発給が許可されない国があるということを頭の片隅に置いておいていただいた方が良いかもしれません。たとえ雇用主(レストランオーナー)が採用したいと言ってもです。

 この点は、就業国を選ぶ際、注意した方が良いかもしれません。

 あくまで私個人の見解ですが、これは各国々の平均寿命とも関係があるのではないかと思っています。

 日本は、ご存じのとおり、世界一の長寿国です。そのため、いまや60代で元気に働くのは、何の不思議もありません。

 では、世界はどうでしょう?日本が世界一の長寿国ということは、海外に出たら日本よりも平均寿命が長い国はないということです。

 そんなことはわかっている!と怒られそうですが、世界には平均寿命が60歳に達していない国もあり、そのような国の場合を考えてみるとどうでしょう?60歳以上というだけで、就労ビザを発給しないという理由がすんなり理解できるのではないでしょうか?

 WEB上で世界の平均寿命の順位が出ているページを見つけました。国連の世界の人口推計です。全世界の平均寿命は67.6歳、日本は同82.7歳です。2位は香港で82.2歳、3位はスイスの81.1歳でした。平均寿命が短いのは、194位 ザンビア45.2歳、195位 ジンバブエ44.1歳、196位 アフガニスタン43.8歳です。さすがにこの下位3か国あたりに日本人の和食料理人が行くことはあまりないとは思いますが、日本とアフガニスタンの間には、平均寿命が60代~70代前半という国がたくさんあるわけです。

 私もすべての国に行っているわけではありませんが、このように考えてみるとこれらの国では、60代はもう働かないという感覚であるかもしれません。

 シニアの料理人の場合、対象国の平均寿命も就労ビザ取得の難易度をはかる一つのチェックポイントとして、意識しても良い数値かもしれません。

希望国の失業率にも注目を!
前回、ビザを考える際、その国の政治の動きも追いかけてみては?と書きましたが、「失業率」にも注目してみてはどうかと思います。

普段、皆さんは新聞やテレビ等で失業率が上がった、下がったといった記事やニュースを目にしても、それほど気にしてはいないと思います。ましてや海外の失業率となると尚のことそうでしょう。

ただ、海外で就業している方々、これから海外に出て行きたいという料理人の皆さんは、希望国の失業率も見ておいて損はない、追いかけて欲しいデータです。

基本的に失業率が高い国は、外国人に対してのビザ発給が厳しいと考えて良いでしょう。

今、ユーロ圏の平均失業率は10.8%、スペインに至っては2月の失業率が23.6%にもなっているようです。中でも若年層の失業率は南欧の多くの国で高くなっており、スペインでは同50.5%、信じられないかもしれませんが二人に1人は失業状態ということになります。

日本人の料理人に労働ビザを発給するということは、自国民の雇用を一つ失うということを意味します。国としては、当然自国民の雇用を優先するわけですから、その仕事は自国民ではどうやってもできないのか?ということを見ていくということです。失業率が高ければ、さらにこれを厳しくチェックをしていくということになるわけですね。

 私がご相談をお受けしている料理人の皆さんからは、他ルートで「この国に決まった」「あの国行きます」といった報告をお受けしますが、ビザは大丈夫かなあ・・・と思うことがよくあります。失業率が高い国だと特に心配になります。

 採用内定とビザ取得は全くの別ものです。実際に雇用主からオファーが出て、行っては見たもののビザが取得できずに帰国したという話はかなりあります。

 失業率が高い国の場合、オーナーからオファーが出て採用が決定しても安心せず、ビザが取得できるまでは慎重に進めてほしいものです。


希望国の移民政策の変化にも関心を!
 今年は、多くの国で大統領選が予定されていますね。フランスもその一つです。

 先週金曜日の日本経済新聞を眺めていたところ、「サルコジ氏 追い上げ接戦」とのタイトルでフランス大統領選に関しての記事が掲載されていました。

 この記事によると、フランスで4月~5月に行われる大統領選の立候補が16日に締め切られ、再選を目指すサルコジ大統領は、反移民や保護主義など内向きな政策を連発している・・・大統領は、現在18万人受け入れている移民を10万人に減らす方針を表明・・・といった内容のものです。

 サルコジ大統領の政策を支持するのは低所得者層で、景気低迷で低所得者層は、自分たちの職を移民に奪われると考えていると。

 今までもフランスのビザ取得は簡単ではありませんでしたが、さらに難しくなる可能性が出てきたと言えますね。

 この記事で注目すべきは、やはり「ビザ」は政治と大きな関係があるということです。つまり、政治によって、ビザ取得の難易度は影響を受けるのだということをわかっておく必要があります。

 希望国がある程度定まっている方々には、単に現在のビザの取得要件やその難易度等への理解だけでなく、このような政治の動きも追いかけていくと、この先どうなりそうか・・・といったことに対して、ある程度の予想ができてくるのかもしれませんね。

 
もう一段の円安を!
 ここのところ為替が円安にふれていますね~。今日の日経新聞でも「円が13日連続下落」との記事が出ており、本日も今チェックしたら東京市場でさらに円安、1ドル80円台まで落ちています。ユーロも同様ですね。

 13日連続で円相場がドルに対して下落したのは1980年以降で最長とのこと。

 円が高いと、海外案件のご案内をしても、給与を「円だと●●万円ぐらいか~、それだとちょっと厳しいですね~」というお声が大きくなり、料理人の皆さんも海外に出にくい状況もあったと思います。

 レストランオーナーとしては、それなりの給与を提示しても、本人は円換算して考えるがゆえに双方ともに前向きに考えていても、最終的に給与金額部分だけで折り合わないといったことも起こっていました。

 このまま円安傾向が続けば、もう少しご案内しやすくなるかな~・・・

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